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光の穴
|光の穴
伊東卓 著、Hole、2021初版
状態:新刊
内容:
写真集
掲載文「光の穴」(伊東卓)より引用
「特攻艇格納壕跡、陸軍弾薬庫跡、防空壕跡、水力発電所跡、炭鉱跡。
穴は入り口であり出口だった。
国家の巨大な力が介在して造られた建造物。それらはやがて衰退し朽ち果てていった。
共通して漂うのは錆だった。
建築があらかじめ廃墟を前提として造られるならば、
歴史もまた廃墟を包含しているのではないか。
東日本大震災があり私たちの住む街は変わってしまっていた。
街は全てに意味があり、それによってなりたっていた。
しかし突然意味を失い、漠然と横たわっていた。
海沿いの町は無惨な姿に変わっていた。
それは思い描いていた歴史の中の廃墟とは違っていて、
目の前に広がる風景との落差にただ呆然とするしかなかった。
それ以来身体のどこかに廃墟を抱え込んでいる。
十年を経て記憶が薄らいできても身体の廃墟は残り続け、錆のように浸食していくのだろう。」
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2,000円(税込)
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